いまある資産を生かす。たったそれだけで二条城が集客に成功した理由。

デザイン経営


平成から令和にかけた10日間の大型連休、
みなさんはどのように過ごされたでしょうか。

わたしは、時代が変わる4月30日から5月1日にかけて実家に帰省し、
家族とゆっくり過ごすことができましました。
猫たちは自宅ででお留守番です。

連休中は、皇室や元号関連のニュースで目白押しでしたが、
その中で、とても興味深いニュースを目にしたのでご紹介します。

平成6年に世界遺産に登録された二条城。
修学旅行などで足を運んだことのある方も多いと思います。
この二条城が、2017年から非公開だった庭を公開。
そしてその庭を眺めならら朝食を提供するサービスを始めたところ、
集客&利益が大きく伸びた!というお話です。

二条城の集客数は、
1970(昭和45)年の大阪で万国博覧会が開かれた年に達成した211万4754人がピーク。
その後の入城者は漸減。しばらく150万人前後で推移していました。
ですが、平成29年度(2017年)、過去最高だった年の記録を破り、
243万9079人と過去最多を記録したのだそうです。
(なんと、前年度比28.1%増。外国人客は前年度比19.3%ですので、
いかにインバウンドが大きいかですね。)

その陰には多くの取り組みがありますが、
その中の一つとして、今ある財産を使い、そこに付加価値をつける。というアイデアで、
人々の興味を拡大し、大きな反応を上げました。

では、二条城が何をやったかというと、このたった2つのことです。

1)非公開だった庭園を公開した。

2)庭を眺めながら朝食を取れるサービスを追加した。

ただの庭だけであればお金は取れませんが、
庭をみながら朝食を提供したことで収益になります。

このサービスは、数を増やしても完売。値段を上げても完売だそう。
大きな設備投資をしたわけではありません。
ただ、今ある財産に付加価値をつけることでお金を生むことができました。

このように、ちょっと視点を変えることで、
多くの場所や物の価値を高め、経済効果を出すことができます。

日本のポテンシャルは非常に大きい。
だからこそ、経済産業省は、デザイン経営を推し進めています。

コスト削減の平成は終わりました。
令和の時代は、価値をアップしていく時代であると思っています。